2/20(木)、シアタークリエにプレミア音楽朗読劇『ヴォイサリオン「竜馬のくつ」』を見てきました。
今回のイントロは公式HP様より
〜それは、生まれる時代が早すぎた二人の物語〜
知っていますか?
明治の末期まで
坂本龍馬はほとんど無名の志士だったことを?
坂本龍馬の名前が世に出た時
妻であったお龍は、すでに老齢にあった。
英雄となり、話に尾ひれがついた坂本龍馬の物語の中には
彼女が大好きだった龍馬の姿はなかった。
アタシの知っている龍馬がいなくなっちゃう・・・
龍馬の死後、たったひとりぼっちで生きてきた坂本お龍
天真爛漫で破天荒だったお龍の魅力を愛せたのは龍馬ただ一人
お龍は語り始める。
彼女しか知らない、坂本龍馬の物語を・・・
それは、生まれる時代が早すぎた二人の物語だった。
出演は
お龍:林原めぐみさん
開演直後の山寺さんのセリフの言い回しを聞いて、
「山寺さん凄い、色々な人がNo.1って言ってるけど、意味が少しだけ分かったかもしれない」
と思いました。
ゾクゾクっと震えました。
若い人の声、老人の声の使い分けが瞬時だったし、その声の出し方の強弱も絶妙なバランス。
メディアを通じて聞いていても凄いと思ってたけど、生でそれを聞くというか、発せられるセリフが体に届くのを聞き逃すのがもったいなく感じ、すべてを受け止めたいと思えるものでした。
それは林原さんのお龍にも言えること。
朗読劇なので若いころ・年配の頃を声色を変えて読むスタイルでしたが、発せられるセリフがお龍さんとなって、林原さんに投影されていたように見えました。
だから、林原さんが時に若くも老齢にも見えるんです。
ほとんどの流れがお二人のやり取りで進んでいくのですが、掛け合いのタイミングも絶妙。
二人のやり取りでお二人から見える龍馬を語っていくのですが、そこに作り出される龍馬像に命を吹き込む宮野さんの龍馬も、イメージできる「こういう人だったんだろうな」と思えるもの。
出来れば宮野さんが強弱・老若のバランスのついた配役を演じている姿も見てみたかったけど、それでは龍馬じゃなくなるので、別の機会に期待したいと思います。
見に行く前、朗読劇は声優さんのラジオ番組でトークの後のCM明けに流れるラジオドラマのようなものをイメージしていました。
確かにそんな感じもあるのですが、バックで舞台を盛り上げるWASABIの皆さんの演奏もLIVEならではの臨場感、緊張感を演出していたし、ライティングや雨音、最後に舞う紅葉も素晴らしかった。
こういう所は普通の朗読劇ではない”プレミア”なものでした。
再演があるなら同じキャストの方々でまた見てみたい・・・というか聞いてみたいです。
とてもとても素敵な時間の中にいることが出来ました。